廊下の幅

利用者用廊下って、幅2mではダメなんですか?(バリアフリー対応について)

平成18年12月20日にバリアフリー法が施行されてから、建築物を積極的にバリアフリー化していく方向へと動いています。

製図試験へ向け、課題を解いていて

「廊下の幅が2mですめば、宿泊部門のスパン割りがすぐ決断できるのに!」

といったような経験が、あなたにもありませんか?

 

試験において廊下の幅を決める場合、2mでいいのか、はたまた2.5m必要なのかは、

プランニングのしやすさに大きく影響する部分です。

悩ましいところですね。

廊下の幅は、何を根拠にして決めればよいのでしょうか?

 

平成18年に、床面積2,000㎡以上の特別特定建築物(主に高齢者等が利用する特定建築物)を建築しようとする場合、

バリアフリー最低基準(建築物移動円滑化基準)に適合することが義務付けられました。

 

また、より高いレベル(建築物移動等円滑化誘導基準)に適合させた場合には、

申請することで所管行政庁の認定を受けることができます(任意)。

特定建築物→学校、病院、集会場、ホテル、事務所、共同住宅、老人ホームその他の多数の者が利用する政令で定める建築物

 

こういった経緯もあり、平成19年の製図試験からは、

課題文中にも「高齢者や障害者等の利用に配慮」「バリアフリーに配慮」といった文言が登場し、

バリアフリーに対応したプランニング力が毎年求められています。

 

これらのことから、廊下の幅に関しては、用途等を考慮して関係法令から下記の3つの寸法について確認する必要があります。

  1. 建築基準法施行令119条の廊下の幅→1,600
  2. バリアフリー新法による廊下の幅→1,200
  3. バリアフリー新法 誘導基準による廊下の幅(任意)→1,800

(単位mm)

 

 

 

どれを採用するかといえば、課題文においてバリアフリー対応が求められるかどうかで考えるとシンプルですね。

 

バリアフリー対応については、ほぼ毎年課題文に明記されています。

ホテルなどの計画においては、

国交省のホームページなどでも積極的に建築物移動等円滑化誘導基準によることが推奨されているので、

安全側の判断として、3の1,800を採用することをおススメします。

特に、課題文最初の設計条件(設計条件の主文)や、課題文のあちらこちらに

いつも以上にバリアフリー対応が求められる場合には注意してください。

 

有効寸法を1,800としなければならないので、柱・壁芯間の寸法は2,500となります。(写真参照)

ですので、利用者用の廊下の幅は芯々2,500として計画しましょう。

 

芯々2,250の場合、バリアフリーの基準はクリアしているので、

スパン計画を何パターンか考えても2,500での計画が難しそうな場合の解決策としてとっておくとよいでしょう。

 

<以下、参考>

 

基準 内容 バリアフリー基準のレベル
建築物移動等
円滑化基準
バリアフリー最低基準 特別特定建築物に対して、基準適合の義務付け。
建築物移動等
円滑化誘導基準
社会全体で目指すべき
より高いレベルの基準
適合させた場合、所管行政庁に「認定」の申請をすることができる。
税制上の優遇や容積率の緩和のメリットあり。
シンボルマークを掲示できる。

 

定義 (関係法令より一部抜粋) バリアフリー基準のレベル
特別特定建築物(第2条第17号)
 不特定かつ多数の者が利用し、または主として高齢者、障害者等が利用する建築物
2,000㎡以上
(公衆便所は50㎡以上)
特定建築物(第2条第16号)
多くの人が利用する建築物
2,000㎡未満
(公衆便所は50㎡未満)

 

参考→『高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律』(平成18年6月21日法律第91号)

『高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令』(平成18年12月8日政令第379号)

 

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