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H29本試験「リゾートホテル」 課題のポイントは?

10月8日(日)に行われた今年の一級建築士製図試験。

これまでにない出題形式だったので、
見ただけで動悸が抑えられなかった受験生も多かったでしょう(恐)

エスキス用紙に敷地図が描かれてあるんだもんね、
そりゃ心臓もバクバクです。

私が合格した平成17年も、
エスキス用紙に既存建物の平面図と立面図が描かれていて、度肝を抜かれました。

課題文の書かれ方もそれまでの学習で知っていた形式と違っていて、
面積範囲や構造の指定はなんと表形式。

それだけで平常心を失ったことを今でも鮮明に覚えています。
10年スパンくらいでこんなビックリが仕込まれてくるんでしょうか?

 

さて、今年の本試験。課題文を見ていると、

①出題者視点のポイント
②プランニングのポイント
③受験生がひっかかったり読み飛ばしそうなポイント

に分けられそうです。

まず、今日の記事では「①出題者視点のポイント」について。
ざっと、

  1. 「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」に規定する特別特定建築物に該当し、「建築物移動等円滑化基準」を満たすものとする(ボリューム計画、動線計画、計画の要点に関わる)
  2. 宿泊部門の全ての客室は、名峰や湖の眺望に配慮する(ボリューム計画、スパン計画、空間構成の方向性に関わる)
  3. コンセプトルームの設定は任意(設定により配置計画、面積計画、計画の要点に関わる)
  4. パッシブデザイン(平面計画、断面計画、計画の要点に関わる)
  5. 基礎構造の考え方(断面計画、計画の要点に関わる)
  6. 地下1階の水圧・土圧に対する構造躯体の考え方(平面計画、断面計画、構造計画、計画の要点に関わる)

といったところでしょうか。

 

は、バリアフリーに配慮ということで、
具体的に「建築物移動等円滑化基準」を満たしなさいよと書かれているわけです。

駐車場からの屋外通路、段差への配慮、廊下や開口の寸法への配慮、客室への配慮
などが求めれられるということですね。

「建築物移動等円滑化誘導基準」ではないので、廊下の幅は2,250㎜でよさそうです。

(廊下の幅についての参考ブログ記事→コチラ

 

2は、宿泊部門の利用者が使う居室は丸ごと東か南へ向けなさいということ。
エスキス用紙に書かれた敷地図では、南に湖があり、名峰が南東に振られているので、必然的にそうなります。

 

3は、これまでにない新しい形の出題形式ですね。

コンセプトルームの使われ方や具体的な目的を自分で考えろというものです。

建築的な視点だけでなく、社会的、経済的な視点も必要かもしれません。

設計条件に、「既存の観光資源等を活用し、国内外からの旅行者が地域の生活、伝統産業、文化、芸能等の体験をとおして地域住民と交流を図りつつ、魅力的で活力のある地域を創りあげていくための滞在型観光の拠点」とあるので、

コンセプトルームが「観光客や地域の人をひきつけ、地域の観光資源・生活・伝統・文化・芸能・交流によって魅力的で活力のある地域になっていく」きっかけとなるような仕掛けを提案する必要があります。

こうでなければダメ!というものはないですが、
名峰や地域の観光施設への案内、あるいはアクティビティの紹介かもしれませんし、
陶芸や郷土料理や地酒、地場の工芸品の制作体験や映像紹介ができる場所にすることだって考えられるわけです。

自由度がある分、考えるのに時間を要したかもしれません。

 

4、5は、パッシブデザインと基礎構造。
これは、過去に法改正などを反映させ出題されてきた新しい条件が、スタンダードな条件として定着する方向に向かっているのでしょうか。

パッシブデザインについて具体的に指定され、地盤条件によって基礎構造を考えさせたのは平成28年のことです。

(過去問について→コチラ

今回の本試験においては、
パッシブデザインの手法と、軟弱な地盤にはどのような方法でどのような基礎を採用できるかを
知識として知っておく必要がありました。

 

6は、地下壁にかかる土圧や、建築物に侵入してくる地下水について、
構造計画としてどのように考える必要があるかが問われています。

土圧への配慮としては、地下壁の厚みや直行方向の壁の配置、基礎梁との関係などがあげられますし、
水圧への配慮としては、2重壁や排水ピットの計画などがあげられます。

 

このように、製図試験は、過去に出題された条件と新しい条件で構成されています。
そういう目で学習を進めると、案外早くこの試練を乗り越えられるのではないでしょうか?

 

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